
ポスティングはエリアによって値段が違う?
ラッピングバスや電子公告、インターネット上の広告など、広告にはいろいろな種類があります。
その中でも特に訴求力(お客さんに商品をアピールしたり、直接見て影響を与える力)が高いと言われているのがポスティング、つまりチラシを配布する方法です。
ですが、多くの住居に投函すれば効果が高くなるのかと言われると、そうではありません。
どうすれば効果的な宣伝になるのか、またどのような点が料金の差となるのかについてご紹介します。
チラシ配布を知る上での基本知識
まず、チラシ配布について知る上で、先に触れておきたい単語「セグメント配布」があります。
このセグメント配布というのは簡単に言えば「配布方法」のことで、販売・訴求ターゲットとなる層をしぼって配布することを示しています。
例えばマンション購入チラシの場合、一人暮らしや20代前半をターゲットにするのは非効率的です。
子育て世代やリタイア世代などを中心に、賃貸アパートやマンションの住民がターゲット層となります。
基本的には一戸建てに配布することをセグメント配布と言いますが、配り方を分けるという意味で使っている業者もいるので、わからない場合には直接聞いてみたほうが良いでしょう。
もちろん幅広いエリアに配布すれば、それだけ見てもらえる数、つまり分母が大きくなるわけですから、反応が大きくなるのも当たり前です。
しかし、広範囲への配布は印刷代と配布代の両方が高額になってしまい、ポスティングの醍醐味であるコストパフォーマンスの良さが失われてしまいます。
だからこそ、このように配布する範囲をしぼることで、より効率的・効果的な宣伝をするためにセグメント配布は欠かせないと言えるのです。
ちなみに、専門業者の中には独自にエリア調査をしている所もあり、世帯や住人の年齡、居住人数などを把握している所もあります。
さらに細かくリサーチをしていれば、年収や共働き世帯の数なども分かるため、よりターゲットを細かく絞って配布することが可能です。
こうしたリサーチにも費用がかかりますから、リサーチの制度が高くなるほど料金が高くなる傾向にありますが、数多く配布することと比較すれば費用対効果が高い場合もあります。
できるだけ厳選して配布したいという場合、また可能な限り多くの人にチラシを見てもらいたい時など、戦略に応じて配布業者をチョイスしてみるのも良いでしょう。
業者によって料金設定が異なるのはなぜ
業者によってリサーチや配布範囲が異なるため、料金に差があるのは当然ですが、他にも値段が変わる要素がいくつかあります。
例えば、オートロックマンションが多い地域では配布できる個数が減ってしまうため料金が安く設定されていたり、マンション・アパートなど一度に多数の住居に配布できる地域では、料金が少し高めに設定されていることもあります。
エリアごとに料金が異なる場合はこのように、その土地の条件が加味されているケースが多いのですが、すべての地域に同一価格を定めているポスティング業者も少なくありません。
さらに、自社で印刷・デザインなども行う業者の場合は、すべてを一貫して行えるという強みがあります。
そのため、印刷会社とポスティング会社との両方に依頼をする場合と、一社に依頼する場合とでは料金に1.5~2倍ほどの違いが出ることもあるでしょう。
他にも料金の差が出る点としてあげられるのは「クレーム対応」の有無、また「スピード配布」などのオプションに対応しているかどうかなどの点も含まれます。
チラシの投函を禁止しているマンションなどでは、住民から配布に関してクレームが寄せられることも多々あるようです。
こうしたクレームに配布業者が対応することで、こちら側の時間や対応コストが削減できる一方で、料金が上乗せされていると考えられます。
また、できるだけ早く配ってほしい、この曜日に配布して欲しいといった細かな条件指定をする場合も追加料金が発生して値段が上がることもあるでしょう。
業者選びは「優先順位付け」をしてから
こうなるとどのように業者を選べばよいのだろうと迷ってしまうものですが、何より重要なのはポスティングに求めるものがなにかという点です。
時間や料金、反応の良さなど目的は人それぞれですから、業者を選ぶときにはまず自分が重視するポイントを明らかにして、順位づけした上で選びましょう。
ネットでは見積もりができるサービスなども多々ありますし、デザイン案だけなら無料という業者もありますから、こうしたサービスを利用してから決めるのがおすすめです。
アナログな方法と思われがちなチラシや広告の配布ですが、その効果はまだまだかなりの力を持っています。
料金だけでなく戦略も業者によってかなり差があるため、利用してみなければわからない点があるのも事実です。
とはいえ、もっとチャンスを増やしたい、顧客数を増やしたいと考えている人にとっては、この上ない手段のひとつですから、ぜひ活用してみましょう。